高杉評議員が、朝鮮日報の週刊誌「週刊朝鮮」から「日韓交流おまつり」について
インタビュ―を受け10月14日に掲載されました。
※インタビュー内容を高杉氏が下記のように邦訳してくださいました🖊
■ 2005年盧武鉉大統領時代に、日韓交流おまつりが始まった。 盧武鉉 政府時代に祭りが始まった背景は?
1998年金大中大統領と小渕首相との間で「パートナーシップ宣言」が出され日韓関係は新しい一歩を踏み出しました。
しかし、間もなく効果が薄くなり、 盧武鉉大統領と小泉首相は「日韓友情年2005」として両国民の相互理解と友情を増進するために800件弱の民間交流イベントを企画しました。主なものは日本の伝統芸術「松竹大歌舞伎」、モダンダンスの「宝塚歌劇団」、国民的歌謡番組「NHKのど自慢」等などの紹介、そのうちの一つが「日韓交流おまつり」で、2日間で10万人を超える見物客で溢れかえって盛り上がりました。
■ お祭りが韓日関係の改善に役立つと思ったか?
2005年は両国政府の予算で 「日韓交流おまつり」を実施したが、翌年からは政府は金を出さないことになった。
当時、SJC(ソウルジャパンクラブ)の理事長だった立場からおまつりが日韓友好親善促進に 非常に効果があると確信したので姜信浩実行委員長(東亜製薬会長)とも相談して日韓の企業から協賛金を募り、民間市民のボランテイア活動によりこのおまつりを続けようと決意した。
■ 振り返ってみると、お祭りが韓日関係にどのように役立ったと思うか?
この20年間、コロナパンデミックがあろうとも反日の文在寅政権の時代も一度も休むことなく継続し、今や日韓両国の最大の民間文化交流イベントになり多くの若者が参画している実態が日韓友好親善促進に役立っていると思う。
■ 1998年のアジア通貨危機当時、富士ゼロックス会長に赴任した。 一番難しかったことは何だったのか?
IMF時代、倒産しかかった会社を立て直すために赴任したが、日本から進駐軍が来たと恐れられていた。CSR(企業の社会的責任)に基づくスローガン「強い、面白い、優しい会社」を作ろうと呼びかけ、経営を透明にして労使が一体となって1年で黒字化を成し遂げた。労働組合が強かったので労使和合を作り上げることが難しかった。
■ 金大中 大統領は通貨危機を克服したと評価されている。 経済関連の金大中大統領の最大の業績は?
金大中 大統領はIMF危機管理の中「民主主義と市場経済」政策の基に経済・産業・企業の3つの側面から構造調整を進めた。
(1)経済の構造調整・・経済指標をGNPからGDPに転換
(2)産業の構造調整・・ハード産業からソフト産業への転換
(3)企業の構造調整・・「所有と経営不分離」から「所有と経営分離」へ
■ 盧武鉉 大統領の場合、韓日関係の改善に関心が高かったという。 一番記憶に残っていることは?
盧武鉉 大統領は最初の公式外国訪問を日本と決めた。韓国政府からSJC理事長として公式随行の依頼があった。
大統領の公式訪問の目的は(1)新たな対日外交の基盤構築 (2)韓半島の平和・安定のための日韓協力強化 (3)平和・繁栄の北東アジア時代を実現するための日韓協力基盤強化 (4)在日韓国人社会の健全なる発展のための支援にあり、滞在中もこれらのことを強調していた。
この時、両国は「日韓FTA」の締結を提議したのだが、韓国側は「もう少し待ってくれ」と提議を降ろしてしまった・・今日現在も残念ながら実現していない。
■ 李明博 大統領は企業家出身の大統領だ。 企業家出身の大統領が当選したが、韓国で事業するのに役立った? 李明博 大統領の長所と短所は何か?
李明博 大統領は「実用外交」をスローガンに掲げ安全保障と歴史問題を分けた「ツートラック」外交を推進したが失敗に終わった。
李明博 大統領の選挙公約は「747公約」で今後10年間年平均成長率7%を維持し、国民所得を4万ドルにし、世界7大強国にするというものであった。
2008年、リーマンショックに直面、ウォン安政策で国家挙げて韓国輸出企業を支援、在韓外国企業を圧迫した。
公約は何一つ実現できず最後はその威厳を取り戻そうと独島に上陸、天皇陛下への言及いわゆる反日パフォーマンスをさらす結果となった。
■ 朴槿恵 大統領の経済政策はどう評価するか? 経済関連、朴槿恵大統領の最大の業績は何か?
李明博 大統領の負の資産を背負った朴槿恵 大統領は「経済民主化」を政策に掲げた。
「474政策」・・経済成長率4%、雇用率70%、国民所得4万ドルをスローガンとした。
しかし、李明博・ 朴槿恵政権の8年間は憂鬱な韓国経済をもたらし「忘れたい10年」と呼ばれた。
■ 韓国は人口が減り、高齢化が始まった。 韓国経済の持続可能な成長のために、何が最も重要なのか?
このところの韓国経済の成長は目覚ましいものがある。とは言え、国が小さく資源も少ない、人口が少ない、少子高齢化が進んでいるという日本が抱える同じ問題に直面している。経済的側面からは民主主義、市場経済・資本主義と価値観を共有する日本と「日韓FTA」即ち「EPA」を迅速に締結することにより、また文化的側面からは民間市民ボランテイア活動に 支えられる「日韓交流おまつり」を継続することにより、パートナーとなり両国の強み、弱みを共有してアジアいや世界に立ち向かっていかなくてはならないと思う。
■ 「日韓交流おまつり」が変わらず維持されるべきものは何か?
私は発起人としてこのおまつりを維持するためには3つの鍵があると言い続けています。即ち(1)資金、(2)ボランテイア活動(ノウハウ)、(3)心(不易流行と易地思之)です。
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