中国動向 2022年5月分 大久保勲
- 大久保勲
- 2022年6月13日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年8月24日
(要点)
・IMFは現有のSDRバスケット通貨構成を維持し、すなわち米ドル、ユーロ、人民元、日本円と英ポンドで構成され、人民元のウエイトを10.92%から12.28%に、米ドルのウエイトを41.73%から43.38%に引き上げ、ユーロ、日本円、英ポンドのウエイトをそれぞれ30.93%、8.33%、8.09%から29.31%、7.59%、7.44%に引き下げることを決定した。(5/16)
・中国銀行保険監督管理委員会の関係部門の責任者は最近次のように表明した。人民元の為替相場の下落が一方的に長く続くことはない。我が国の巨大な貿易黒字と外商直接投資は人民元相場の安定に強い保障を提供し、人民元相場の短期的変動は主として市場の情緒の影響を受け、長期の趨勢は主としてファンダメンタルズが決定する。(5/16)
・5月13日、人民元対米ドル相場中間値は6.7898で、前取引日と比べて606bp下落した。5月6日から人民元対米ドル相場中間値は連続6取引日下落した。これは4月下旬以来、一か月たらずで、人民元対米ドル相場中間値が4000bp以上下落したことを意味する。(5/16)
・新型コロナの影響を受けて、4月分、規模以上の工業増加値は前年同期比2.9%下降し、サービス業生産指数は6.1%下降した。社会消費品小売総額は11.1%下降した。全国都市部調査失業率は6.1%となり、前月よりも0.3%上昇した。
生産方面では、4月分、製造業は4.6%下降した。主として自動車等装備製造業の下降の影響を受けた。4月分、自動車製造業増加値は前年同期比31.8%下降した。地区別にみるとコロナの影響で,長江三角州地区の規模以上の工業増加値は14.1%下降した。東北地区工業は16.9%下降した。今年1-4月の規模以上の工業増加値は4%増加した。(5/17)
・4月分、貨物貿易クロスボーダー収支の黒字は443億ドル、対中直接投資関係のクロスボーダー資金純流入は184億ドル、第一四半期月平均水準と比較してそれぞれ2%と6%増加し、前年同期比それぞれ2.8倍と1.2倍になった。(5/18)
・4月分、70大中都市のうち、新築商品住宅と中古住宅の販売価格が前年同月比下降した都市が、それぞれ39都市と56都市になり、前月よりそれぞれ10都市と9都市増加。(5/19)
・今年の1-4月、全国で実際に使用した外資金額は4786.1億元で、前年同期比20.5%増となった。(5/21)
・李克強総理は国務院常務会議を主宰して、経済を安定させるための一連の措置をさらに展開し、経済を通常の軌道に戻すよう努め、合理的範囲での運営を確保した。会議は6つの面の33項目の措置を実施することを決定した。(5/24)
・10年間で中国経済を見てみよう。発展のバランス性、協調性、持続可能性は明らかに強まり、GDPは52兆元近くから114兆元を超えた。一人当たりGDPは6100米ドルから1.2万米ドルを超えた。(5/26)
・2022年4月末現在 中国債券市場残高 138.2兆元, 2016年以来世界第二位
中国債券市場に入った域外機関投資家 1035社,
債券保有総規模 3.9兆元、2017年末と比較して 225%増加(5/29)
・国家エネルギー局が最近発表したデータによれば、今年のエネルギー重点プロジェクトの計画投資額は前年比10.3%増になった。(5/31)
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