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執筆者の写真ayusoken2021

中国動向2022年2月分                     大久保勲

更新日:2022年3月3日

                    

(要点)

・中国は既に世界最大の農産品輸入国であり、三大主要食糧(稲、小麦、とうもろこし)自給率はとても高いが、大豆、搾油原料の対外依存度は高く、多数の農産品は純輸入の状態が常態化している。専門家の予測では、中国の食糧需要は増加の傾向が明確であり、2050年前後にピークに達する。(2/2)


・2021年、年間の都市部新規増加就業は1269万人、前年よりも83万人増加し、年間の目標任務を超過達成した。年間の農民工総量は29251万人で、前年よりも691万人増加し、2.4%の増加であった。(2/4)


・(習近平が北京でプーチンと会談)エネルギー戦略パートナーシップ関係を強化し、オイルガス合作大プロジェクトを着実に推進し、エネルギー領域の重大技術連合イノベーションの難関に挑むことを強化し、新エネルギー合作を拡張し、お互いにエネルギー安全を保障することを支持する。(2/5)


・《世界経済展望》報告の中で、IMFは2022年の中国経済成長を5.6%と予測しており、世界平均の4.9%より高い。中国の470兆元を超える庶民の金融資産総量と比較して、目下の上海深圳両市場時価総額約90兆元の中国のGDPに占める比率は約78.69%で、米国の株式時価総額はGDPの2倍強。(2/7)


・目下中国経済発展が遭遇している供給ショックは主として三方面に具体的に表れている。一に、コロナのもたらしたグローバルなサプライチェーンの分離、人員流動の制限、関連医療物資貿易の管制等、二に貿易保護が作り出した技術封鎖等がいくつかの企業が必要な技術と資金供給不足をもたらし、同時に米国が推進する製造業の米国への戻りも供給体系にショックをもたらした。三に、世界的なカーボン減少行動も石炭、石油等の一部の高カーボン業界の投資不足をもたらし、供給タイト、価格上昇が起き、世界の天然ガス生産量増加幅が限られており、市場が需要に応じきれず価格が上昇している。(2/8)


・2022年1月末の外貨準備規模は32216億米ドルとなった。2021年末よりも285億ドル下降した。1月末まで、中国の外貨準備は連続9カ月3.2兆ドル以上で、全体として平穏を保持している。(2/10)


・2021年12月 金額統計に基づく通貨別世界の支払い序列-一位米ドル40.5%、二位ユーロ36.65%、三位英ポンド5.89%、四位人民元2.7%、五位日本円2.58%。11月は四位日本円、五位人民元であった。(2/10)


・2021年の中国の経常収支は3157億ドルの黒字で同期のGDPとの比率は1.8%であり、引き続き合理的で均衡の取れた水準にある。(2/12)


・2021年、直接投資純流入は2048億ドルで、2020年に比べて倍増した。うち対中直接投資純流入が3323億ドル、56%増加、我が国の良好な経済見通しの域外長期資本の吸引力を反映している。わが国の対外直接投資純流出は1275億ドルで、16%増加。(2/12)


・今年の大学卒業規模は1076万人の見込み、規模と増加量はいずれも史上最高。(2/13)


・2021年、中国のGDPは114.4兆元に達し、前年比8.1%増で、予期目標の6%より高かった。経済総量はドル換算で約17.7兆ドルであった。(2/15)


・2021年、住民一人当たり平均可処分所得は35128元で、前年よりも実際の増加は8.1%で、二年平均増加は5.1%。(2/15)


・”新しいインフラ“は各地の2022年政府活動報告に何度も書きこまれ、新経済成長を作り上げるエンジンの重要な手掛かりとなった。2022年の政府活動報告で、各地は今年”新しいインフラ“が力を発揮する重点と方向を明確にした。(2/16)

(注)新しいインフラ(新基建)=新しいインフラの重点分野は、5G,AI,データセンター、産業IOT,超高圧送電網、高速鉄道、電気自動車充電といった情報・交通インフラとされている。


・1月分全国で実際に使用した外資金額は1022.8億元で、前年同期比11.6%増加した。 データによれば、サービス業が実際に使用した外資金額は823億元、前年同期比12.2%増。(2/16)


・2月16日、国家統計局は2022年1月分のCPIとPPIを発表した。データによれば、1月分CPIは前年同期比0.9%上昇し、PPIは前年同期比9.1%上昇した。(2/17)


・最近発表された《2021年第四四半期中国金融政策執行報告》によれば、初歩的に測って計算したところで、2021年末中国のマクロレバレッジ率は272.5%で前年末比7.7%低かった。連続五四半期下降し、レバレッジ安定は顕著な成果を上げた。マクロレバレッジ率は非金融企業部門、政府部門、住宅部門の債務残高と年度のGDPの比である。(2/18)


・1月分、中国自動車生産販売はそれぞれ242.2万台と253.1万台に達し、

前年同期比それぞれ1.4%と0.9%増加した。(2/20)


・1月分、70大中都市新築商品住宅と中古住宅販売価格は、前月比下落の勢いが弱まり、前年同期比上昇幅が総体として下落した。国家統計局寧吉哲局長は、2022年に、不動産投資は平穏で健康な発展の望みがあると表明した。(2/22)


・中央政治局会議は次のように強調した。党中央の金融工作に対する集中統一領導を強化し、断固として中国の特色ある金融発展の道をしっかりと歩まなければならない。金融リスク防止を強化し、断固として金融安定の大局を擁護しなければならない。(2/26)


・今年の年初から、人民元相場は全体として変動しつつ上昇する態勢にある。今年の最初の取引日、人民元対米ドル相場中間値は6.3794、2月24日には人民元対米ドル中間値は6.3280で500bp以上上昇した。(2/26)


・2021年に、全社会研究開発投入は2.79兆元に達し、前年比14.2%増加した。研究開発投入強度は2.44%に達した。国家イノベーション総合能力は世界第12位に上昇した。(2/26)


・中国インターネット情報センターが最近発表した《中国インターネット発展状況統計報告》によれば、2021年12月現在、中国のネット利用者規模は10.32億人に達した。(2/27)

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