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執筆者の写真ayusoken2021

中国動向 2023年12月分 全文                  大久保勲(要点)

更新日:2023年12月31日



・最近三か月の国際決済銀行(BIS)の実質実効相場を見ると、米ドルと人民元は上昇し、日本円は下落している。

・米連邦準備理事会(FRB)の利上げの事実上終結で、米ドル指数は下落し、人民元対米ドル相場は上昇している。

上海総合指数は過去1か月で3.55%下落した。ハンセン中国企業指数は過去1か月で67.81%下落した。

11月分製造業購買担当者指数(PMI)、非製造業商務活動指数と綜合PMI産出指数はそれぞれ49.4%、50.2%と50.4%で前月よりも0.1%、0.4%と0.3%下落した。企業規模から見ると、大型企業PMIは50.5%で、連続6か月50%以上となっている。(12/1)


・第3四半期に、最終消費支出の経済成長に対する寄与率は94.8%に達し、第2四半期より10.3%高まった。資本形成総額の経済成長に対する寄与率は22.3%で、GDP増加を1.1%牽引した。(12/5)

・最初の3四半期に、サービス小売り額は前年同期比18.9%増加し、商品小売り額よりも13.4%速かった。1-10月、サービス小売り額は前年同期比19%増加し、1-9月よりも0.1%速かった。(12/5)

・1-10月、全国固定資産投資は前年同期比2.9%増加した。1-10月、ハイテク産業投資は前年同期比11.1%増加した。(12/5)

・2022年末現在、全国地方政府法定債務残高は35.1兆元、予算管理上の中央政府債務残高25.9兆元を加えた全国政府債務残高は61兆元となっている。国家統計局の発表した2022年GDP速報値121.02兆元に基づくと、全国政府法定負債率(政府債務残高とGDPの比)は50.4%となる。(12/5,財政部)


ムーデイズは、中国ソブリン格付け信用の見通しに影響を与える主な要素は3つあると考えている。第一に、不動産の低迷が中国の中期経済成長の足かせになっている。第二に、中国の融資平台債務が政府の偶発債務となる可能性があり、さらには国家の財政実力に影響を与える可能性がある。三に、人口構造等の要素の変化から、中国の中期的経済成長が低下する可能性がある。(12/6)


・1-9月期、EV,リチウムイオン電池、太陽エネルギー電池の”三つの新製品“の合計輸出は7989.9億元で、前年同期比41.7%増加した。(12/9)


・11月29日、OECDが最近の経済展望報告を出し、2023年の中国経済成長予測を5.2%に引き上げた。この前、IMFは11月7日に、2023年の中国経済成長予測を5%から5.4%に引き上げた。(12/10)


・2023年の全国食糧総生産量は13908.2億斤(6.9541億トン)で、前年よりも177.6億斤増加し、1.3%増加した。(12/12)


・(中央経済工作会議)会議では、来年は質の高い発展推進に重点を置き、重点を突出させ、要点を把握し、経済工作をしっかりと遂行しなければならないと強調した。一に、科学技術イノベーションで近代産業体系建設を主導する。二に、内需拡大に注力する。三に、重点領域の改革を深化させる。四に、高水準の対外開放を拡大する。五に、重点領域のリスクを持続的有効に防止解消する。六に、「三農」の工作をねばり強くやっていかなければならない。七に、都市と農村の融合と地域協調発展を推進する。八に、生態文明建設とグリーン・低炭素発展を深く推進する。九に、民生を着実に保障し改善する。(12/13)


・国内需要は引き続き回復した。消費から見ると、11月分社会消費品小売総額は前年同期比10.1%増加し、前月よりも2.5%速くなった。1-11月、サービス業小売り額は前年同期比19.5%増加した。1-11月固定資産投資は前年同期比2.9%増加し、1-10月並み。うち製造業投資は6.3%増、ハイテク産業投資は10.5%増。11月分、食品とエネルギーを含まない核心CPIは前年同期比0.6%上昇し、上昇幅は前月と同じ。1-11月の核心CPIは0.7%上昇。(12/17)

11月分、規模以上のハイテク製造業付加価値は前年同期比6.2%増、前月よりも4.4%速くなった。新エネルギー自動車、太陽エネルギー電池等の新エネルギー製品はそれぞれ35.6%と44.5%増加した。(12/17)


・1-11月、全国不動産開発投資は前年同期比9.4%下降、商品建物販売面積8%下降、

商品建物販売額5.2%下降、建物新規着工面積21.2%下降。これらのデータから見ると、

不動産市場はなお調整中である。(12/20)

・中国の一人当たり平均住宅面積は41平方米前後であり、改善性需要の潜在力は大き

い。(12/20)

11月の中国の新エネルギー自動車は生産販売とも初めて百万台を突破,生産量は

107.4万台、前年同期比39.2%増,販売量は102.6万台、前年同期比30%増,市場占有率

は34.5%(12/20)

・今年11月の乗用車生産販売はそれぞれ270.5万台と260.4万台、前年同期比それぞ

れ25.6%増と25.3%増。(12/20)

中国の自動車輸出も快速増加。今年1-11月、自動車輸出量441.2万台、前年同期

比58.4%増加。年間で490万台から500万台に達する見込み。(12/20)


・今年1-10月

 中国の粗鋼生産量 8.74億トン  前年同期比 プラス1.4%

    粗鋼消費量 8.03億トン        マイナス2.0%

 鋼材輸出     7473.2万トン 前年同期比 プラス34.8%(12/21)


・1-11月で、輸送用固定資産への3.6兆元の投資が完了した。1,700キロメートル

 新しい高速鉄道が建設され、再建と拡張を含む7,000キロメートル以上の新しく建設

された高速道路、1,000キロメートルの新しく改良された高級水路(航路)、さらに2

つの新たに認定された民用運輸空港、および新しく増えた都市軌道交通営業キロ数は

360キロメートルを超えた。(12/22)


2023年の工業付加価値は前年同期比4.3%以上増加し、製造業付加価値がGDPに

占める比率は基本的に安定し、総体規模は連続14年世界一を保持する。(12/23)


・2024年1月1日から中国は1,010品目の商品に対して最恵国税率よりも低い輸入暫

定税率を導入する。(12/24)


・中国人民銀行によれば、今年の最初の11か月の企業向け貸出金利は3.89%で、前

年同期比0.3%下がり、引き続き統計がある中で歴史的低さとなっている。(12/25)


・最近、SWIFTが発表した人民元月度報告によると、2023年11月の金融統計に基づ

く世界の支払い通貨の序列において、人民元は日本円を超えて、世界第4の最も活発

な通貨の位置に上昇し、比率は4.61%となった。(12/27)


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